2008年10月1日水曜日

iPhoneはなぜ売れないか

iPhoneが売れていない,らしい.

iPhone 3Gの販売台数は実質「敗戦」状態か [2008年09月04日]
この記事によると、「iPhone 3G」の販売台数について、Appleもソフトバンクモバイルも非公開としていますが、通信業界に詳しいアナリストは「20万台前後で止まっている感がある」と推測しているそうです。そして年内販売台数を控えめに35万台程度と見積もっていたものの、それにも及ばない情勢とのこと。

販売実績も目標販売数も公式に発表されいないなので,ソフトバンクモバイルとしてiPhoneがビジネスとして成功しているのかいないのかなんとも判断できない.
ただ,携帯オーディオ市場でのiPodの圧倒的シェアと比べれば確かに売れていないと言えるだろうし,電車のなかでiPhoneユーザーを目にすることはごくまれで,ニンテンドーDSやPSPを使っている人をよく見かけるようになった時のような,ユーザーが増えているという実感もない.

アップル、国内携帯オーディオ市場で販売台数シェア6割目前、金額で7割超に [2005年11月16日]
アップルは11月16日、日本の携帯オーディオ市場で販売台数シェアが約6割に達したと発表した。直近の「BCNランキング」11月第2週の販売台数シェアでは、アップルが59.8%と6割に迫る勢い、さらに販売金額シェアでは71.6%となり、このマーケットでの強さが際立っている。

私はiPhoneをメイン携帯として使っており非常に満足している.個人的にはホームランとは言わないまでもスマッシュヒットしていい携帯だと感じている.

iPhoneが売れない理由として,
1.ワンセグ機能がない
2.おさいふケータイが使えない
3.着うた,着メロサービスがない
4.料金が高い
などがあげられる.

私はこれまで使っていた携帯で,ワンセグ機能もおさいふケータイも着メロも使っていなかったので,これがiPhoneが売れない理由だと言われてもどうもピンとこない.

一般的にはこれらの機能の利用率は高いのだろうか.携帯の利用状況に関するデータをネット上で探してみた.

伸び悩む「ワンセグ」利用率 [2007年08月] (PDF)


おサイフケータイの利用率、男性は約3割、女性は約1割 [2008年08月22日]
 またおサイフケータイの利用については、「利用したことがある」が22.3%、「持っている携帯電話が対応していない」が19.0%、「対応機種を持っているが利用したことがない」が58.7%。男性では約3割、女性では約1割となった。


着うた利用率、着メロを初めて上回る 着うたフル入手先は無料サイト・RIAJ調査 [2008年04月02日]
着うた・着うたフルの普及が進んでいる。日本レコード協会が4月2日に発表した「2007年度音楽メディアユーザー実態調査」によると、着うたの利用率は28.9%で、初めて着メロ(27%)を上回った。

上記調査結果をみると,ワンセグの利用率は15%程度,おサイフケータイ,着メロの利用率は30%程度である.
いずれも過半数を大きく下回っており,iPhoneのターゲット層とワンセグ・おサイフケータイ・着メロの利用者がぴったり重なるとも考えにくい.

また料金についてだが,こちらの調査によれば,ヘビーユーザーであれば毎月1万円程度を携帯料金として支払っており,iPhoneの月額7280円が手が届かないほど高いとは言えないのではないか.

日本の携帯料金「ヘビーユーザーには安い」——総務省
 一方で、月平均の音声利用が315分、メール300通の「高利用者」(ヘビーユーザー)の料金は、1万800円。これはニューヨークに次いで安い水準だという。

こうして調査結果を見ていくと,前述の4つの理由は「iPhoneが売れない理由」としてはどうも説得力がないように思える.
では何が「iPhoneが売れない本当の理由」なのか?

つづく(かも)

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